偉大なる母

母が交通事故にあった

命は無事とはいえ姉からの電話に
心臓が締めつけられる想いだった

救急車のなかへ運ばれるとき
たまたま通りかかった近所の知人に
母が介護をしている93歳の祖母の様子を
みてきてほしいと鍵を手渡し

病室にかけつけた姉の顔を見るなり
涙をいっぱい溢れさせて 開口一番
絞り出すような小さな声で
「引いた相手を責めないであげて。
可哀想に。わたしは大丈夫だから。」
と言ったそう

意識は朦朧とし肋骨も折れて
身動きもとれないでいるのに
他の人のことばかり気にかけて

お母さんらしいな
と姉と苦笑していた

そんな母から今朝
ダンボールいっぱいの
お野菜が届いた



泣けた

そしてたった今 
事故後初めて母から電話があり
やっと声をきくことができた

「介護が必要な身動きできない人の
気持ちがわかるいい機会。
入院している間に看護婦さん
からいろいろ学んでくるね。
なにも心配しなくて大丈夫よ。」
と笑っていた

頭があがりません
この人の娘で本当によかった
恥じないように生きなきゃな

生きていてくれて
それだけで
本当によかった
声きいて安心した

明日のひふみの節目を前にして
自分の根っこに触れて原点回帰

母の一日も早い回復を祈って・・・ ✴︎