岡本太郎の眼

表参道お散歩中にぶらりと岡本太郎記念館へ。
1950年代から60年代にかけて岡本太郎が日本各地を巡り、
撮影した写真を自由に手とってみることができた。

会場である2階に足を運んでいきなり目にとびこんできたのが
「久高のノロ」
構えるわけでなくノロがカメラに目をむけた一瞬を捕らえたような写真。
優しさのなかに全てを見抜くような鋭い眼差し・・・に出迎えられた。

沖縄に限らず、秋田のなまはげや岩手の鹿祭り、熊野の火祭り、大阪や京都の原風景。
その土地や人の息使いがリアルに伝わってくる。
日常生活から祭礼にわたり、太郎が無我夢中でシャッターを切った
一瞬がそのままパッケージされていて、まさしく
太郎の眼になってタイムトリップ。

愛とユーモアに満ちた、自然とその場に溶け込んだ空気のような目線。

太郎のフィルムの記録と、その傍で太郎の言葉を書きとめた敏子さんの風土記は
わたしたちが文化を受け継ぎ、次世代に繫いでいくヒントをくれた気がした。

沖縄の路上で電柱にもたれて三線を弾く若者の姿も印象的だったな。
先ほどのノロの写真をはじめイザイホーの貴重な写真など
沖縄の島々を訪れた記録と写真が一冊の本になっていたので購入。

大阪で撮影された下着姿の女性の写真が気になったが
これも文化の軌跡の貴重な資料のひとつ。
1950年~60年の原初日本を体感できる記録。

そういえば北原みのりさん鴨居羊子さんのお話されてたな。
下着デザイナーで日本の女性の下着に革命をおこした人だって。
かなり濃厚なぶらりな時間。得した気分♪(笑)